先祖返りの町作り(再調整版)
第135話 フィーナとティータ
リョウマが3歳を迎えた頃。
シゲルは既に58歳になっており、そろそろ引退を考えているようだ。ただ、もう少しリョウマが大きくなるまではと、頑張っている様子だ。
そんな折、ミリアさんが産気づいた。今度もとても安産で、生まれた女の子は、銀髪に緑の瞳という、どこかリズに似ている雰囲気のある赤子だ。
後にフィーナと名付けられたこの子は、リズとは違い、元気な鳴き声を上げる少し活発そうな赤ちゃんだ。
賑やかになったガイン家を祝福するように、それから間もなくして、リズが産気づいた。初産ということもあり、旦那様のダラスさんはとても心配していたようだが、驚くほどすんなりと出産を終えた。
生まれた子供は女の子で、こちらも銀髪に緑の瞳という、フィーナに良く似た雰囲気の赤ちゃんだ。
後にティータと名付けられた赤子は、フィーナと並んでいると、従妹と言うよりは双子の姉妹と言って良いほどとても良く似た二人である。
実際、この二人はとても仲良く成長してゆき、従妹であると同時に親友として、ずっと一緒に育っていくことになる。
また、祭司長の魔石を使ったペンダントは、直系の子孫にだけ与えられる慣例であったが、ティータにそれがないのは可哀そうとフィーナにお願いされたため、祭司長にお願いして魔石を用意してもらい、新たなペンダントを作って渡す事になる。
成長した二人は、仲良くそろって祭司長を訪ねる事になるのであるが、それはまた、後の話とする。