先祖返りの町作り
第67話 最初の二つ名
これは少し先の話である。
安価な紙の開発と、印刷技術の開発が、
誰によって行われたのかが、
しだいに平民達に広く知られるようになり、
私は、「本の父」という、
二つ名をいただく事になる。
ワシの量産が進んだ事で、原価が下がり、
印刷技術も加わって、
本の価格が低下して行くのである。
その業績を称えるため、
大変名誉な二つ名をいただく事になる。
これはずっと後の話には、なるのではあるが、
私には、このような二つ名が、
どんどんと増えていく。
この「本の父」が、
記念すべき最初の二つ名であった。
ちなみに、
「耳長の悪魔」という不名誉なあだ名は、
二つ名としてカウントしていない。