ここでは、SEGA SATURNエミュレーターのKronosの使い方を説明しています。
本稿ではSSFの使用をおすすめしているのですが、QUOVADIS等の一部のゲームでは画面表示が崩れてしまいます。
そこで、このKronsとの併用をお勧めしています。
KronosにはBIOSエミュレーション機能があるため、BIOSファイルがなくても起動するはずです。
ですが、私が試してみた限りだとBIOSファイルを使用しないと起動しないゲームが多かったため、こちらのおまけ2を参考にBIOSファイルを入手してから設定を進めてください。
SEGA SATURNのコントローラーは6ボタンの少し特殊なものですので、一般的なPS4コントローラーやXboxコントローラーでは扱いにくいです。こちらなどでセガサターン風のコントローラーを用意しておくと、快適に遊べるようになります。
ただ、Kronosは開発途上のエミュレーターであるため、非常に重たいエミュレーターになっています。
具体的には、Ryzen 5700XとRTX4060の組み合わせでも、一部処理落ちが発生する重さになっています。
開発スケジュールによると、より高速なVulkanという描画仕様に対応予定だそうですので、気長にアップデートを待ちましょう。
2023年4月8日追記
問題が発生したSSFなのですが、クリーインストールしなおすと直りました。
その時のセーブデータの引っ越し作業をおまけとして記述していますので、SSFの利用を継続したい場合は、そちらを参照してみてください。
2024年8月24日追記
バージョン2.6.1に合わせて修正しました。
まず、ゲームディスクを用意し、吸出しの準備を行います。
こちらからCD ManipulatorのVersion 2.70 Finalをダウンロードします。
インストールは、ダウンロードしたzipファイルをダブルクリックすれば表示される中身を、適当なフォルダにコピーするだけです。
SEGA SATURNのCD-ROMには一部プロテクトがかかっているものもあります。そこで、少しオプションを工夫して吸出します。
CD-ROMをドライブにセットし、以前にインストールしておいたCD Manipulatorを起動します。
上側のディスクからファイルの形の部分をクリックします。
以下のような画面が開きますので、この画面例のように設定します。
設定項目を箇条書きにすると、以下のようになります。
設定ができましたら、画面右上の「検索」ボタンを押して、ディスクデータの保存先フォルダやファイル名を指定します。
なお、Kronosは日本語のファイル名やフォルダ名に対応していません。そのため、ファイル名は必ず半角英数字のみで入力するようにしてください。そうしないと、起動時にエラーになります。
最後に「OK」ボタンを押して吸出しを開始します。
完了すると5つのファイルができますので、大切に保存してください。
SSF用に以前に吸い出したものが存在し、日本語を含むファイル名になっている場合は、全てのファイル名を同じ名前に変更した後に、「.cue」ファイルをメモ帳などで開き、ファイルの先頭に記述されているファイル名も同じものに書き換えて保存してください。
なお、私の環境では、Cドライブ直下に吸い出すとなぜかファイル名が見えなくなりました。その場合は、デスクトップなどの別のフォルダを指定して吸い出してください。
以上で吸出しは終わりです。
インストールはとても簡単です。こちらにアクセスし、下側の「Kronos - 64 Bits」からダウンロードします。
2024年8月24日現在での最新バージョンが2.6.1です。これ以後の最新版がある場合は、そちらをダウンロードしてください。
後はダウンロードしたzipファイルをダブルクリックして中身を表示し、その内容を全て適当なフォルダにコピーするだけです。
ただ、Kronosは日本語のファイル名やフォルダ名に対応していません。これは、途中の階層のフォルダに日本語が含まれていてもNGになります。ですので、Cドライブの直下などに「Kronos」という半角英数字のみのフォルダを作り、そこにコピーするようにしてください。
また、このタイミングでインストールフォルダの直下に、「memsaves」と「screenshots」いうフォルダを作っておきます。この作業をしませんと、ステートセーブ(どこでもセーブ)やスクリーンショット機能が使えなくなりますので、注意してください。
その後に起動しやすいように、kronos.exeのショートカットをデスクトップに置いておくと良いでしょう。
先ほどコピーしたkronos.exeを起動し、初期設定に移ります。
初回起動時だけ、以下のような警告画面が表示されます。
「詳細情報」を押して以下の画面を表示し、「実行」ボタンを押してください。
「File」→「Settings」と選択します。
以下のような画面が開きますので、「CD-ROM」のところのプルダウンメニューから「ISO-File Virtual Drive」を選択し、「Save States」のところの右側の「...」ボタンからインストール時に作っておいた「memsaves」フォルダを選択し、「Screenshots」のところの右側の「...」ボタンからインストール時に作っておいた「screenshots」フォルダを選択し、「Default System Language」のところのプルダウンメニューから「Japanese」を選択します。
この時、本体から吸い出したBIOSファイルを「BIOS file path」のところに指定しておきます。
BIOSファイルの入手方法は、SSFの章のおまけ2を参照してみてください。
「Cart/Memory」タグを押し、「Memory」のところの右側の「...」ボタンを押してKronosのインストールフォルダを指定します。
「Video」タグを押し、「Window size」のところのプルダウンメニューから環境に合わせてウィンドウのサイズを指定します。
ウィンドウモードで遊ぶ場合は初期設定ですとサイズが小さいので、適当にリサイズしておいてください。Kronosはそのサイズを再起動時に保持するようになっています。
また、画面では、「Upscaling Filter」と「Embellishment filter」の部分の設定も変更しています。
これらの部分は「テクスチャフィルタリング」と呼ばれる設定で、これをしておくと高画質化されて表示されます。
このあたりの説明はDuckStationの章で詳しく説明していますので、興味のある方はそちらを参照してみてください。
ここで紹介している設定は、私の環境(Ryzen 5700XとRTX4060)で、あまり処理落ちしなかった範囲での設定例となっています。動作環境の参考にしてください。
「Input」タグを押し、「Port1」となっているところの「1」の右側にある設定アイコンをクリックし、コントローラーの設定画面を開きます。
なお、本稿おすすめの6ボタンコントローラーを無線接続している場合は、この作業を行う前に接続しておいてください。
以下のような画面が開きますので、コントローラーのそれぞれ対応するボタンをクリックしてからコントローラーの対応するボタンを押し、順に設定していきます。
設定が終わったら「Close」ボタンを押して画面を閉じます。
ひとつ前の画面に戻りますので、「OK」ボタンを押して設定画面を閉じます。
なお、初回設定時だけ、以下のような警告画面が開きます。
これは特に気にせず、そのまま「OK」ボタンを押してしまって構いません。
ここまで設定出来たら、いったんKronosを終了して再起動しておきます。
ゲームの起動は、「File」→「Eject/Load ISO」で吸い出した「.cue」ファイルを指定すればOKです。
ただ、Kronosは日本語のファイル名やフォルダ名に対応していないため、途中のフォルダ名にも日本語が含まれていると起動できなくなります。
ですので、本体をインストールしたフォルダの直下に「games」フォルダを作成して、そこにコピーしておくなどの対応をしておいてください。
終了は「Ctrl」を押しながら「Q」でできます。
フルスクリーンとウィンドウモードの切り替えは「Alt」を押しながら「Enter」でできます。
Kronosにはステートセーブ(どこでもセーブ)機能が搭載されています。
「Ctrl」を押しながら「0」~「9」のいずれかのキーをを押すとセーブできます。ロードは「Alt」を押してから数字キーです。
設定画面の「Save States」のフォルダが正しく指定されていないとエラーになりますので、注意してください。特に、デフォルトでは存在しないフォルダが設定されています。必ず初期設定のところを読んで指定するようにしてください。
以上で設定作業は終わりです。
では、快適なSEGA SATURNエミュレーターの世界をお楽しみください。