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メガドライブエミュレーター(KegaFusion)の使用方法 - 熊八の隠し部屋

ここでは、メガドライブエミュレーターのKegaFusionの使い方を説明しています。

メガドライブのエミュレーターにはいくつか種類があるのですが、比較的互換性が高く、2023年3月現在も開発が継続していることから、本稿ではKegaFusionを採用しています。

なお、ここではメガCDの使い方は説明していません。

メガCDのゲームを遊ぶためにはBIOS(バイオス)と呼ばれるファイルを本体から吸い出す必要がある上に、互換性もあまり高くない模様で、私の手持ちのゲームの中でもかなりの数が起動しなかったためです。

ちなみに、ROMカセットのゲームは、私の手持ちの全てが問題なく遊べています。

なお、メガドライブのコントローラーは6ボタンの少し特殊なものを使用しますので、一般的なPS4コントローラーやXboxコントローラーでは扱いにくいです。こちらなどでメガドライブ風のコントローラーを用意しておくと、快適に遊べるようになります。


下準備

最初に必要な機材をそろえます。箇条書きにしますと、以下のようになります。

以上の2点です。これらは、以下のようなものです。

MDダンパー01

MDダンパー本体はこちらで購入できます。これには別売のUSBケーブルが必要ですので、こちら等で購入しておいてください。

御覧の通り基盤がむき出しですので、冬場は静電気に注意です。バチッといったらほぼ確実に壊れます。作業前にPCのケースの外側等、ある程度大きな金属に触れてから作業する事をお勧めします。

実際にROMカセットを差し込んで使用している様子は、以下のようになります。

MDダンパー02

図のように、基盤にプリントされている矢印の方向にカセットの前面がくるように差し込んで使います。


ROMカセットのゲームの吸出し

ここでは、MDダンパーを用いたROMカセットの吸出し方法を解説しています。

まず、こちらにアクセスします。

マルチダンパークライアントとなっている所のDOWNLOADボタンを押して吸出しのクライアントソフトをダウンロードします。

ダンパークライアント・ダウンロード01

インストールはとても簡単です。

ダウンロードしたzipファイルをダブルクリックしたら見えるファイルとフォルダを全て、適当な場所にコピーするだけです。後は扱いやすいように、デスクトップにショートカットを作っておくと良いでしょう。

続けて吸出し作業に移ります。

MDダンパーの付属のマニュアルにも書いてあるのですが、サードパーティ製のウィルス対策ソフトが入っていない状態で、Windows Defenderが有効になっている場合は吸出しに失敗する事があるそうです。付属のマニュアルにそれを一時無効化する方法が書いてありますので、そちらを参考に設定を追加してください。

MDダンパーにカセットを差し込み、PCにUSBケーブルで接続します。

先ほどコピーしておいたダンパーのクライアントソフトを起動し、左側の「MD」ボタンを押してから「Info」ボタンを押してカセットの情報を表示します。

MDカセット吸出し01

この時、「Title」の所などに正しいカセットの情報が表示されているかどうかを確認してください。

カセットの端子の劣化具合によっては、きちんと認識されない場合があります。その場合は何度か差し直してください。

どうしてもうまくいかない場合は、こちら等で購入できる「レトロゲーム復活剤」を端子に塗るとうまくいくこともあります。

MDカセット吸出し02

「Dump」ボタンを押して、保存先のフォルダとファイル名を指定します。

成功すると以下のように「>Success!」と表示されるはずです。

なお、端子が接触不良でもこの表示がでることがあります。その場合は起動したときに画面がバグりますので、注意してください。

MDカセット吸出し03

次に、ROM Checkerというツールを使って、正しく吸い出せたかどうかのチェックを行います。

こちらにアクセスし、「ROM Checker」のところの「ダウンロード」を押してダウンロードします。なお、画面の説明には.NET Flamework 4が必要とありますが、私が確認した限りではWindows10であればインストールは不要でした。もしエラーになるようでしたら、同梱されているReadme.txtに記述されている方法で追加のインストールを行ってください。

インストールは、ダウンロードしたzipファイルをダブルクリックすれば見える「ROM Checker.exe」を、適当な場所にコピーするだけです。後は起動しやすいように、デスクトップにショートカットを作っておくと良いでしょう。

ROM Checkerダウンロード

操作は簡単です。

「ファイル」→「ROMファイル読込」と進み、吸い出したファイルを読み込みます。

ROM Checkerファイル読み込み

画面の一番下に「HD(ヘッダ)チェックサムが一致しました。」と表示されていれば、正しく吸い出されています。

ROMチェック

KegaFusionのインストールと初期設定

ここでは、エミュレーター本体のインストールと初期設定を行います。

こちらにアクセスし、少し下にスクロールしたところにある「Kega Fusion 3.64 Windows」と表示されている部分をクリックしてダウンロードを開始します。

なお、3.64の部分はバージョン番号ですので、時間経過で若干変化します。

KegaFusionダウンロード01

続けて、描画用のプラグインもダウンロードしておきます。これがあると高画質化した状態でゲームが遊べますので。

先ほどの画面をもう少し下にスクロールし、「Kega Fusion Plugins Windows」と表示されている部分をクリックしてダウンロードします。

KegaFusionダウンロード02

なお、私の環境では、Microsoft Edgeではダウンロードできませんでした。ダウンロードがいつまで待っても終了しませんでした。

私と同じ症状でダウンロードできなかった場合は、こちらのFirefoxを利用するとダウンロードできました。

ちなみに、Google Chromeを使っても同じ症状が出てダウンロードに失敗しましたので、注意してください。


次に、インストール作業に移ります。

ダウンロードしたKegaFusion本体のzipファイルをダブルクリックし、そこにある「Fusion364」フォルダをフォルダごとどこかにコピーしておきます。

続けて、ダウンロードした描画用のプラグインのzipファイルをダブルクリックし、そこにある「Plugins」フォルダを、先ほどコピーした「Fusion364」フォルダの直下にフォルダごとコピーしておきます。

インストール作業は以上で終了です。後は使いやすいように、インストールフォルダにある「Fusion.exe」ファイルのショートカットをデスクトップに作っておくと良いでしょう。

起動はこのファイルをダブルクリックすることでできます。


ここから初期設定に移ります。

KegaFusionを起動し、上部のメニューから「Options」→「Set Config」を選択します。

ここでコントローラー設定を行いますので、この作業を行う前に、コントローラーを接続しておいてください。

KegaFusionセットアップ01

以下のような画面が開きますので、上部の「Contorollers」タグを選択し、Port1のところに「6 Btn Pad」を選択し、Useのところに使用するコントローラーを指定します。

Useのところの指定はちょっと難しい名前で表示されています。

本稿おすすめの6ボタンコントローラーを無線接続で使用している場合は「Bluetooth XINPUT 互換」と表示されているものがそれです。有線接続している場合は「Contoroller (XBOX 360 for Windows)」と表示されているものです。PS4コントローラーの場合は、「Wireless Contoroller」と表示されています。

指定が終わったら、その右にある「Define」ボタンを押してコントローラーのボタン設定に移ります。

そうすると、画面下部に「Press Button/Direction or Keyboard Key to use for UP」のように表示されますので、一番最後の単語を見ながら設定をしていきます。

英語が苦手な人のために解説しておきますと、UP,DOWN,LEFT,RIGHTがそれぞれ上下左右にあたります。STARTがスタート、MODEがモード切替ボタンにあたりますので、本稿おすすめの6ボタンコントローラーを利用している場合は下部中央にある「-」ボタンをモード切替ボタンに設定しておくと良いでしょう。

設定が完了したら、画面下部にある「適用」、「OK」ボタンを順に押して設定を保存します。

KegaFusionセットアップ02

画面上部のメニューから「Video」→「Window Size」と選択し、画面の大きさをお好みで設定します。

一般的なフルHDのモニタですと、「960x720」あたりを設定しておくと良いでしょう。

KegaFusionセットアップ03

画面上部のメニューから「Video」→「Render Plugin」と選択し、画質向上のプラグインをお好みで指定します。

私が見た限りでは、「Scale4x」を指定した時が一番自然で綺麗に感じました。

KegaFusionセットアップ04

なお、この画質向上化の機能は、テクスチャフィルタリングと呼ばれる技術が使われています。

このあたりの解説はDuckStationの章で解説していますので、興味のある方はそちらを参照してみてください。

以下に描画用プラグインの適用例をあげておきます。


プラグイン:なし

KegaFusionセットアップ05

プラグイン:Scale4x

KegaFusionセットアップ06

デフォルトの状態では、画面の左下にFPSと呼ばれる数字が表示されています。先ほどの画面例ですと、59.6と表示されている部分です。

これが邪魔だと感じられる方は、上部メニューから「Options」→「Show FPS」のチェックを外しておいてください。

KegaFusionセットアップ06


ゲームの起動

ここでは、吸い出したゲームの起動方法について説明しています。

上部メニューから「File」→「Load Genesis / 32X ROM」を選択し、吸い出したROMカセットのデータを指定するだけです。

KegaFusion起動01

以下のようにゲーム画面が起動します。

KegaFusion起動02

KegaFusionはステートセーブ(どこでもセーブ)機能が搭載されています。「F5」でセーブ、「F8」でロードです。


以上で設定は終わりです。お疲れさまでした。

それでは、快適なメガドライブエミュレーターの世界をお楽しみください。


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