3. 我が家のネット環境
設定するにあたっての、我が家のネット環境は以下のようなものです。
- 外部インターネットにアクセスするさいのグローバルIPアドレス(後述)は、 仮に12.34.56.78とします。
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URLでWebページが表示されるようにするため、固定IPアドレス契約しています。通常の契約では、自動割り振りの動的なIPアドレスになりますので、本稿を読んでサーバーを設置したい人は、固定IPアドレス契約に変えてください。
これは必須条件です。
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LAN内部のプライベートIPアドレス(後述)は、主に次のような2つの部分からできています。
- 自動割り振りのIPアドレス:192.168.0.100~192.168.0.199まで。
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サーバー用の固定IPアドレス。
LAN内部用Webサーバー(すでに稼働中):192.168.0.1
外部公開用マシン(今回設定するマシン):192.168.0.2
ルーター(デフォルトゲートウェイともいいます)は192.168.0.254です。
サブネットマスクは、255.255.255.0 (192.168.0.0/24とも書けます)。
自分でサーバーを作りたい人は、以下の文章の12.34.56.78や、192.168.0.2や、ドメイン名example.net等を、自分の環境に合わせて置き換えてください。
詳しくは参考書を読んでほしいのですが、ちょっとだけ、グローバルIPアドレスと、LAN内部用のプライベートIPアドレスについて、解説してみます。
グローバルIPアドレスは、全世界で使われるアドレスです。すべてのマシンにこのアドレスを割り振ることができれば一番良いのですが、全然数がたりません。ですので、LAN内部でのみ使える、他と重複してもよいアドレスが、プライベートIPアドレスです。
グローバルIPアドレスは、通常はルーターが所有していて、例えば、Windowsで複数のウィンドウから同時にアクセスできるように、LAN内部のPCそれぞれを一つのウィンドウのように見立てて、外部とアクセスするさいに、グローバルIPアドレスに変換しています。これを、難しい言葉で、IPマスカレードといいます。
ルーターが所有しているグローバルIPアドレスは、このサイトを見ればわかります。ローカルIPアドレスは、後述するコマンドプロンプトにipconfigと入力すれば見られます。通常はルーターがLAN内部の動的IPアドレスを管理しているので、自分の環境を確認するには、ルーターのマニュアルを参照してください。
自分の家の設定を見ろ、だけではわからない人も多いでしょうから、本稿を読み進めると、私の環境でのルーターの設定方法を、一例として書いています。良く分からないという人は、とりあえず、読み進めてみてください。
コマンドプロンプトの起動方法は、後の章で書いていますので、そちらを参照してください。下の画面は、私の家でのipconfigコマンドを入力した結果です。

ここで注目してほしいのが、IPv4アドレスの部分です。後ろの、192.168.0.1が、このマシンのLAN内部のプライベートアドレスです。
そして、デフォルトゲートウェイのところです。このアドレスがルーターのアドレスになりますので、Google ChromeやMicrosoft Edge等のブラウザでURLにこのアドレスを指定すると、ルーターの設定画面になる、とだけ覚えてください。
その設定画面を開くと、ユーザー名とパスワードを求められることも多いです。なにも設定していない状態では、ユーザー名にroot、パスワード空白、あるいは、ユーザー名にadmin等と入力することが多いです。
これ以上のことは、各家庭のルーターによって異なりますので、私にはわかりません。ルーターのマニュアルを探し出すか、インターネットで型番から調べて、検索してみてください。