Server

1. 初めに

 本稿の内容は、Oracle Linux 8をインストールして設定するものです。ですので、初期状態を仮定していますので、すでに稼働しているサーバーの設定とは、合わないかもしれません。

 Oracle Linux 8は、Windowsに比べると非常に小型軽量なOSです。また、安定性も高く、ダウンしにくいOSで、無料で使用できます。

 そのため、個人が使用するサーバー用OSとして、非常に優れているのですが、欠点がないわけではありません。

 Windowsと比べた場合の最大の欠点は、設定の煩雑さにあります。画面をぽちぽちで設定できるWindowsとは異なり、各種の設定ファイルを手動で書き込む必要があります。

 しかし、一度設定してしまえば、非常に堅牢なOSになります。

 また、Oracle Linux 8には、有償のサポートをつけることもできますので、企業ユースなどでは、このサポートを利用して使用することもできます。

 実は私は、CentOS8をインストールして使っていたのですが、CentOS8が2021年末で更新打ち切りに変更されたため、何か代替がないかと探していて見つけたのがOracle Linux 8でした。

 Oracle Linux 8もCentOS8も、どちらもRed Hat社のRHELというディストリビューション(ソフトウェアパッケージと思えばいいでしょう)と互換性があるため、ほとんど同じように設定できます。

 そのため、本稿は、CentOS8での設定をもとに、Oracle Linux 8に合わせて一部修正したものになります。

 ただ、Oracle Linuxに関する書籍はほとんどないため、CentOSの参考書を見ながら設定すると良いでしょう。

 本稿は、主に以下の本を読みながら設定したものです。以後、本稿ではこの本を参考書と呼称することにします。


CentOS 徹底入門 第4版

中島能和/著 翔泳社/出版


参考書

 そちらを見ながら設定してほしいのですが、私が設定してみて感じた注意点などを、書いておきます。特に、Oracle Linux 8で異なっている部分に関しても書いたつもりです。

 これは、万が一サーバーマシンが壊れて、バックアップも破損していた時に、再構築する手間を省くための忘備録でもあります。